【那須烏山】26日に開幕したことしの山あげ祭。当番町・仲町は若衆が少ないことから、市にゆかりのある企業などが祭り本番の人手を補っている。筆頭世話人の山内崇(やまうちたかし)さん(51)は「協力がなければ運営できなかった。非常にありがたい」と感謝している。
仲町は約50世帯で、祭りの輪番制に加わる6町で最少だ。祭りでは野外歌舞伎の舞台設営などに100人以上の人手が必要だが、若衆は11人のため、祭り期間中、企業などからの助っ人が連日40人程度集まる。
宇都宮市横田新町の栃木トヨタ自動車は、創業者が仲町出身という縁で祭り最終日の28日まで毎日、十数人の社員が力を貸す。新井孝則(あらいたかのり)社長(47)は26日、自身も舞台設営に当たり、「会社のルーツを大切にしたい。仲間に加えてもらえてうれしい」と汗をぬぐった。
自動車部品製造販売の矢崎部品栃木工場(月次(つきなみ))は今回の祭りで初めて社員に広く参加を呼びかけ、連日数人が駆け付ける。阪本法彦(さかもとのりひこ)さん(51)と藤枝博之(ふじえだひろゆき)さん(45)は「いろいろな企業と共に市を盛り上げたい」と声をそろえた。
足利銀行や市役所などの若手職員らも参加し、山内さんは「全面協力を頂けた。今後も若衆の育成と、学校や企業の協力が両輪で必要になる」と話した。