那須特別支援学校に併設された寄宿舎

 特別支援教育の充実に向けた県教委と保護者の意見交換会が11日、大田原市内で開かれた。保護者からは那須、栃木の両特別支援学校寄宿舎の閉舎方針に疑問の声が上がった。

 県教委は、前日に栃木市内で開いた意見交換会と同様、閉舎時期を2024年度末とする方針などを説明した。

 この日の意見交換会で、那須特別支援学校に子どもが通う保護者は「寄宿舎で子の成長を日々実感した」と方針の再考を求めた。別の保護者は「3年前、保護者の声を十分聞かずに閉舎が発表され、不信感が募った」と述べた。

 県教委の担当者は「寄宿舎指導員を那須、栃木以外の知的特別支援学校にも配置し、広く教育を届けたい」などと理解を求めた。

 高等部卒業後の就労支援の充実を求める意見なども出た。保護者らは「卒業後を見据えた地域とのつながりを構築してほしい」「学校看護師の質向上を」などと訴えた。