帝国データバンク宇都宮支店は10日、鋼材板金加工業の和香工業(日光市猪倉)が宇都宮地裁から破産手続きの開始決定を受けたと発表した。7月1日付。負債額は約4500万円。

 帝国データバンク宇都宮支店によると、和香工業は1989年設立。各種鋼材の加工や板金加工などを手掛け、車両荷台に取り付ける台車「WAKOU SHELL」は特許を取得するなど、事業規模は小さいものの、業界では相応の技術を有する業者として知名度があった。

 コロナ禍で受注不振となり、主力の板金加工は業績が悪化、特許商品も需要に恵まれず厳しい運営状態が続いた。2024年4月に代表が亡くなり、後継者もいない中で事業存続を模索したが困難と判断し、6月28日までに事業を停止していた。