栃木県内で活動する地域おこし協力隊員でつくるネットワーク組織「とちぎ地域おこし協力隊まるごとプラットフォーム」の初会合が9日、県庁で開かれ、参加した隊員31人が相互連携に向けてアイデアを交わした。
県によると、隊員同士の連携を促進し、活動の充実や退任後の定住につなげるのが目的。隊員の要望を受け県が設立した。現役隊員同士の組織は全国的に珍しいという。参加は任意で、県内18市町で活動する隊員80人のうち、ほぼ半数に当たる38人が会員となった。
この日は自己紹介の後、グループに分かれて同プラットフォームの活性化に向けたイベントの企画、情報共有の在り方に関して意見を交わした。各自が市町で取り組む移住定住・空き家の活用、農林業の活性化をテーマに情報交換も行った。
鹿沼市で活動する陶芸家保坂朱音(ほさかあかね)さん(26)は「他市町の状況がなかなか分からなくて、もったいないと感じていた。これから深くつながりを持てたら」と期待した。福田富一(ふくだとみかず)知事は「隊員の皆さんが働きやすい環境をつくるため提言も県に投げかけてほしい」などと話した。
同プラットフォームは今後、各グループで定期的に活動し、年度内に成果を発表する予定という。