帝国データバンク宇都宮支店は25日、衣料など通信販売業の嘉久丸呉服店(市貝町赤羽)が宇都宮地裁から破産手続きの開始決定を受けたと発表した。14日付。負債総額は推定2億円。
帝国データバンク宇都宮支店によると、嘉久丸呉服店は1907年創業、51年設立。創業当初は老舗の呉服店として、呉服や各種和装小物を扱っていた。
2002年ごろから通信販売を基軸にし、水着、各種衣料、コスメティック、ヘアケア商品、サプリメントなど、女性をターゲットにした商品を展開。大手インターネットショップに「wakuwakuプラザ」の店舗名で出店していたほか、芳賀町祖母井南1丁目のショッピングセンター「モテナス芳賀」にも実店舗を構えていた。
しかし各商品とも競合が激しい上、利益が限られ、販売品目も増加したことで、採算が取れていなかった。出店費用が捻出できず、20年に通販事業から撤退。その後も仕入れ業者への支払い遅延が発覚するなどして資金繰りが多忙となり、21年2月までに事業を停止したという。