心臓に見立てた教材を使い蘇生法を学ぶ児童たち

 【茂木】芳賀赤十字病院や日本サッカー協会などは18日、中川小で4~6年生対象の救急救命会を開き、児童約30人が同病院循環器内科部長で同協会ドクター河又典文(かわまたのりぶみ)さん(48)から心肺蘇生法などを学んだ。

 心肺蘇生法の一般社会への浸透を目指す大阪府のNPO法人が全国展開する「プッシュ・プロジェクト」と同協会がタイアップした取り組み。県内では昨年、同病院の地域貢献事業として始まり、2年目の今年は11日に茂木中でも実施した。中川小は河又さんの母校でもある。

 講習は2部構成。最初に児童たちは同プロジェクトが作る心肺蘇生の教材で、心臓マッサージの手順や自動体外式除細動器(AED)の使用方法を習得。続いて同協会がまとめた熱中症、窒息、アナフィラキシー、脳振とうの対処法を学んだ。

 6年の大町惺渚(おおまちせな)さん(12)は「心肺蘇生法などをちゃんと覚えられた。倒れている人を見かけたら、周囲の人への応援も忘れないようにしたい」。河又さんは「母校での講習会は感慨深い。小学生でもしっかり学べる前例にもなった」と話していた。