豚熱(CSF)が発生した那須塩原市の養豚場で27日、豚の殺処分が本格的に始まった。県は正午時点で、飼育されていた約1万6千頭のうち438頭を殺処分した。進捗(しんちょく)率は2.7%。原因を探る疫学調査も同日午前に始まり、農林水産省の調査チームが現地に入った。
殺処分は豚熱が確認された26日夜に始まった。県職員のほか、他県からの応援職員や県建設業協会、県警備業協会などの関係者ら延べ143人が作業に従事した。
県によると、殺処分を終えるのに20日程度かかる見通しという。埋却作業や施設内の消毒など、全ての防疫措置の完了には1カ月程度を見込む。
同施設から豚の飼育を委託されていた同市と那須町の預託農場2カ所では、飼育豚の移動を制限しているが、異常は確認されていない。
ウイルス拡散を防ぐため県が同市内に1カ所設置した消毒ポイントは、延べ11台が利用した。