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 県農政部は16日、麦類(小麦、六条大麦、二条大麦)の赤かび病の増加が懸念されるとして、県全域に病害虫発生予察注意報を発表した。発表は2012年以来12年ぶり。

 赤かび病は穂の一部や全体が赤褐色となる病害。人や家畜に有害なカビ毒が発生するため、赤かびが生じた麦は販売できなくなる。

 県農業総合研究センターによると、5月上旬に行った調査で、43カ所のほ場のうち赤かび病の発生率が46・5%と、例年の10倍以上に上った。多いほ場では3割弱の穂で病害が確認されたという。

 4月下旬から雨が周期的に続いたことが増加の要因とみられる。5月9日に気象庁が発表した1カ月予報では気温が高く降水量が多いとされており、赤かび病のさらなる増加が懸念されるため注意報を発表した。

 同センターは対策として、薬剤の散布やかびを発生させないための適期収穫、健全な麦との収穫時の仕分けの徹底を呼びかけている。