第27回しもつけ写真大賞(下野新聞社、とちぎ未来づくり財団主催、県カメラ商組合、県写真家協会後援)の最終審査が15日、下野新聞社で行われ、大賞に宇都宮市ゆいの杜5丁目、無職金澤誠(かなざわまこと)さん(62)の作品「かみ砕く」が選ばれた。
今回は県内526人から1770点の応募があった。最終審査では、入選した400点から大賞1点、準大賞2点、特選3点、準特選10点、優秀賞15点、佳作20点の計51点を選出した。
審査委員長の写真家古市智之(ふるいちともゆき)さん(56)は「祭りや田園風景、人物などさまざまな作品があったが、独自の視点がある作品を評価した。大賞は迫力がすごくあった。構図の切り取り方やシャッタースピードの選択など技術的にとてもいい作品で、光の状態も立体感があって良かった」と講評した。
同大賞は県内の写真文化向上などを目的に毎年実施している。入賞作品は5月11~19日に県総合文化センター第3、4ギャラリーで展示する。初日の11日に表彰式を行う予定。準特選までの上位入賞作品は後日、特集紙面で掲載する。
金澤さんの話
昨年5月に小山市の間々田八幡宮(はちまんぐう)で、伝統行事「間々田のじゃがまいた」を撮影しました。背景が暗くなる位置で望遠レンズを構え、水しぶきを止めようと高速シャッターに設定しました。蛇(じゃ)が池に入り、口を閉じて、水しぶきを上げる三つの条件がそろった迫力ある瞬間を捉えました。10回以上の応募の中で初めての大賞受賞です。一報を受けた時は喜びがあふれました。今後は加入している下野写真協会の下野新聞紙上写真コンテストでも金賞を目指します。