老朽化に伴う全面改修工事が4月に完了する予定の県営風見発電所(塩谷町風見山田)で16日、発電開始式が行われた。
福田富一(ふくだとみかず)知事や見形和久(みかたかずひさ)塩谷町長ら関係者約50人が出席し、3年半ぶりとなる発電再開を祝った。
同発電所は県内12カ所にある県営水力発電所の一つ。農業用水を活用して年間1万8千世帯分の電力を供給する。1964年の稼働から半世紀以上が経過し、県は2020年10月から水車や発電機、建物などの工事を進めていた。総事業費は58億円。
工事は4月までだが、発電は可能となり、この日再開した。式典で福田知事は「2050年のカーボンニュートラル実現に向け、県庁率先の取り組みを加速させるものと期待している」と述べた。国の制度による売電で増収が見込まれ、県は市町への脱炭素支援事業などに活用するという。
県は深山発電所(那須塩原市板室)でも設備改修を進めており、来年6月に運転を再開させる予定。