帝国データバンク宇都宮支店は29日、貸切旅客運送業のワイケイ観光(那須塩原市接骨木)が宇都宮地裁から破産手続きの開始決定を受けたと発表した。16日付。負債総額は推定5千万円。
帝国データバンク宇都宮支店によると、ワイケイ観光は親族が経営するレンタカー会社から独立する形で2000年に設立された。主に観光バスを使った貸切旅客運送を手がけていたが、最盛期でも車両は3台ほどと事業は小規模だった。
新型コロナウイルスの感染拡大以降はバス旅行需要が激減し、20年以降は売り上げがほとんどなく採算が維持できなかった。設備投資や運転資金を金融負債でやりくりする運営で資金繰りが行き詰まり、23年夏ごろに事業存続を断念した。