自然薯(じねんじょ)を町の特産品にしようと活動する地元グループ「もてぎ自然薯の会」が栽培する自然薯を店の看板メニューに仕立てた「自然薯とろろ定食」(1420円)。親しみを込め、「定食」との通称で注文する常連客も多い。
店は道の駅もてぎ内にあり、「定食」は2018年12月に発売した。今や一番人気の「季節の天ざるそば」に次ぐ看板メニューに育ち、昨年度3867食を売り上げた。地元食材を自前で商品化し販売する6次産業化を掲げる同道の駅らしいメニューだ。
すり鉢で提供される主役のとろろは逆さにしても落ちないほどの粘り気がある。「こんなに濃いのを食べたことがないと驚いてくれる」と、店のリーダー神長浩子(かみながひろこ)さん(62)はお客さんの反応にうれしそうだ。
野菜天ぷらの皿に載る丸い「自然薯の天ぷら」はふわふわの食感が楽しい。コシと香りのある町内産そば(冷・温いずれか)、手作り刺身コンニャク、押し麦ご飯と、どれも滋味にあふれ、里の恵みを感じる取り合わせ。満足感は高い。
当初は期間限定だったが、今は通年メニューに。「自然薯の会の皆さんが一生懸命作ってくれている」と神長さんは生産者の努力に感謝した。
▼メモ 茂木町茂木1090の1。平日午前11時~午後3時。土日祝日午前10時~午後4時。第1、3火曜定休。(問)0285・63・5671。