【宇都宮】宇都宮工業高建築デザイン科3年生全40人がこのほど、建設現場での施工計画の作成や現場の工程管理などに必要な国家試験「2級建築施工管理技術検定」第1次検定に合格した。全員合格は同校初の快挙となった。
第1次検定に合格すると、現場経験が必要な2次検定の受験資格が得られ、就職などに生かせる。「全員合格」を目標に検定に臨むのが近年の同校の伝統になりつつあった中、なかなか果たせずにいたという。
試験は建築学、施工管理法、法規の3分野の科目があり、建築一式工事の管理や法令についての専門的な知識が求められる。2023年度は2万7116人が受験し合格率は49・4%だった。受験者に占める高校生の割合は40・2%。
生徒たちは、自宅での勉強のほか、毎日のように放課後、学校に残って苦手な問題を一緒に解き合い、励まし合って昨年11月の本番に備えた。
大塚亮太郎(おおつかりょうたろう)さん(18)は「全員合格が分かった時は『よっしゃー』と叫んでしまった」と12月の合格発表を振り返り、「毎日学校に残って勉強した努力が実った。(内定済みの)就職先で2次試験も頑張りたい」と目を輝かせた。
同科長の及川宏江(おいかわひろえ)教諭(49)は「毎年あと2、3人というところまで来ていて、念願がかなった。生徒の努力と教諭同士の連携もうまくできた」と手応えを語った。