第96回選抜高校野球大会は3月18日に開幕する。昨秋の関東大会で7年ぶりの頂点に立ち、明治神宮大会で県勢初の準優勝を飾った作新学院が2年連続12度目の出場を決めた。2年連続で夏の甲子園出場を逃した悔しさからはい上がり、成長を遂げた作新学院ナインの軌跡を追う。

懸命にバットを振り込む作新ナイン=作新高グラウンド

 11月の明治神宮大会決勝で星稜(北信越)に敗れ、作新学院の公式戦の連勝は10で止まった。スコアは1-3で安打数は両チームともに6。数字だけなら互角だが、左打者が中心の打線は星陵の左腕佐宗翼(さそうつばさ)の投球術にはまり、打開策を見いだせなかった。内容は完敗。小針崇宏(こばりたかひろ)監督は「打者個々の実力不足。自分たちの現在地が見えたはず」と語り、選手たちは全国の厳しさに打ちのめされた。