足利銀行の清水和幸頭取

 破綻・一時国有化から再生を遂げた足利銀行。清水和幸(しみずかずゆき)頭取(62)は「『お客さまの利益があってわれわれの収益に返ってくる』という意識を常に持ち、行動を変えることができるよう、組織体質の改善に取り組んできた」と強調する。

 経営に行き詰まった要因として「お客さまより銀行の業績を優先する組織体制があった」と自戒する。現行員約2500人のうち、破綻後に入行した行員が約6割を占める中、教訓を風化させないよう行内研修を続けている。