【壬生】南犬飼中2年生とあけぼの町のカフェ「ドラスルカフェ」はこのほど、「かんぴょうチップス」を共同開発した。給食で人気の「かんぴょうフライ」をヒントに生徒が考案した。同店オーナーの浅野裕子(あさのひろこ)さんは「商品開発を通じて、自分たちで考えたことが実現する楽しさを子どもたちに知ってほしかった」と振り返る。
町内の事業者らが同校で行う授業「クエストエデュケーション」の一環。子どもたちに将来の仕事を考えるきっかけにしてほしいと、同校が昨年度、独自に始めたカリキュラムで、15の企業や団体の担当者らが講師となり、総合的な学習の時間に不定期で授業を実施している。
浅野さんは講師の一人として2年生13人の授業を受け持ち、壬生ならではの土産作りに取り組んだ。生徒は6月ごろから検討を重ね「若い世代が喜ぶお土産は何か」などと話し合った末、給食に出るかんぴょうフライが子どもたちに人気があることに着目した。
浅野さんと担当教諭も協力し、給食調理員やかんぴょう問屋などから作り方の情報を収集。ゆでた町産かんぴょうを5センチほどに切って水気を取った後、米粉をまぶして油で約7分揚げる方法にたどり着いた。塩こしょうやバターしょうゆなどの味付けを加えた。
3日に道の駅みぶ内で行われた町総合産業まつりで、試験的に1パック15枚入りを200円で販売すると、約50パックを完売した。六車友結(むぐるまゆゆ)さん(13)は「試食でおいしいと言って買ってくれた人たちがたくさんいた。かんぴょうは嫌いと言っていた子どもが、チップスを食べてくれた姿を見てうれしかった」と話した。
今後は試験販売で得た意見などを踏まえてレシピの改良を重ね、同店の自動販売機などで販売する予定。