栃木県は全国有数の「ものづくり県」。どのような産業があるのでしょうか。中小企業のものづくりを支える施設も紹介します。
栃木県には大手企業や技術力の高い中小企業がたくさんあります。2021年の「経済センサス活動調査」を見ると、製造品の出荷額などは8兆2353億円で全国12位。19年度の県内総生産に占める製造業の割合は41・2%で、全国2位でした。
県によると、電気機械、飲料・たばこ、化学などさまざまな産業がバランスよく集まっています。中でも自動車・航空・産業用などの輸送用機械、医薬・医療関連の企業が多いのが特徴です。
確かに、県内には日産自動車やホンダなど日本を代表する自動車関連の企業があります。医療関連も勢いがあり、21年の薬事工業生産動態統計年報で栃木県の医療品生産額は8127億円、医療機器生産額も2744億円で、どちらも全国2位でした。
ものづくりを支えているのは中小企業です。しかし大手企業と比べ、高価な設備を持てなかったり、技術者が少なかったりする面があります。そのため、県産業技術センターが中小企業を支援しています。企業が利用できる測定・分析機器を備えるほか、企業に代わって専門的な試験を行ったり、共同研究を行ったりしています。
同センターは「中小企業のお困り事を技術的に解決して、本県の産業を発展させられたら」としています。