日商主催の簿記検定など難関の試験に合格した左から草刈さん、高山さん、寒河江さん

 【宇都宮】宇都宮商業高3年生3人がこのほど、日本商工会議所(日商)主催の簿記検定1級や情報処理安全確保支援士など高校生では難関といわれる試験にそろって合格した。高度な試験に毎年のように複数人が合格している同校は「先輩の頑張りが後輩に伝わり、良い伝統になりつつある」と喜んでいる。

 難関試験を突破したのは商業科草刈優弥(くさかりゆうや)さん(18)、情報処理科高山幸也(たかやまゆきや)さん(17)、同寒河江航希(さがえこうき)さん(17)。

 草刈さんは、日商簿記検定1級と全国経理教育協会(全経)主催の簿記能力検定上級のダブル合格。どちらも極めて高度な商業簿記、会計学などの習得が求められる試験で、合格すると税理士試験の受験資格が得られる。日商1級は合格率12・5%、全経上級は同14・24%。「大学に進学し、企業会計のエキスパートの公認会計士になり、社会経済に貢献したい」と夢を語る。

 高山さんは、国家試験である情報処理推進機構主催の情報処理安全確保支援士試験(合格率19・2%)に合格した。同機構試験の中で最高レベルで同校初。すでに全経の簿記能力検定上級にも合格しており「複数の試験に合格して自分でも誇らしい」と満足げに話す。

 寒河江さんは、同機構主催の応用情報技術者試験(同27・2%)に合格。「学校のカリキュラムにない試験で難しかった。もっと知識を身に付けて、情報処理安全確保支援士試験にも合格したい」と話す。

 同校の小林彩子(こばやしあやこ)教諭は「3人とも真面目で、真摯(しんし)に合格を目指して頑張った。いずれも大学卒業レベル以上の難関で、学校の名誉」と話している。