【塩谷】北端に標高1795メートルの釈迦ケ岳がそびえ、南側に鬼怒川が流れる自然豊かな塩谷町。山林と田園が広がる環境を生かして近年、町内ではアウトドアが盛んだ。中でも昨秋の「いちご一会とちぎ国体」でカヌー競技の会場となった船生の鬼怒川左岸や、上寺島の町営キャンプ場周辺は地域活性化につながるエリアとして注目される。
「カヌー」

とちぎ国体のレガシー(遺産)を生かそうと、県カヌー協会と黒磯カヌークラブは本年度、町の協力を受け、国体で競技会場となった鬼怒川左岸で「川遊び・カヌー体験教室」を計3回開いた。
最終回の9月10日は、町内外から5組9人の親子連れらが参加した。鬼怒川本流の水を引き込んだエリアの川幅は最大約20メートル。一見、穏やかそうだが、同クラブ役員の篠崎哲也(しのざきてつや)さん(47)=茨城県筑西市=は「カヌーは『水の上の格闘技』。浅い所に岩が隠れている」と説明。参加者は真剣に耳を傾けた。
教室開始直後、参加者は借りた各自の「舟」で恐る恐る川面に浮かんだ。「こいで、こいで、こいで」。子どもたちの慣れないパドル操作に向けられた指導者の声は2時間後、「めちゃ乗ってる。すげー」に変わった。万が一、川で流された際の対応法の指導も受け、実際に挑戦した。

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