記念撮影する岸田首相(左)と上野氏=15日午後、首相官邸

 第2次岸田再改造内閣の発足に伴う人事で15日、自民党の上野通子(うえのみちこ)参院議員(65)が首相補佐官に任命された。上野氏は下野新聞社の取材に応じ「とても良いポジションに抜てきいただき感謝している。これまでの経験を生かし、国のために頑張りたい」と意欲を語った。

 同日午後、首相官邸で岸田文雄(きしだふみお)首相から辞令を受け取った。上野氏の担当分野は女性活躍と高齢者・消費者対策で、政策立案や国内外の会議に政府代表として出席するなどの業務を担う。

 参院3期目。文部科学副大臣や党政務調査会副会長などを歴任する中、「身近な声が官邸まで届かないと実感してきた」と課題を示す。

 心身の健康や幸福を意味する「ウェルビーイング(WB)」推進に向けた党の特命委員長も務める。「日本は海外から豊かな国だと言われるが、国民が幸せを感じていないことに危機感を持っている」と指摘し、WBの視点を引き続き重視する考えだ。

 今後、活動の場は国内外に及ぶ見込みで「海外の動きをしっかり捉えていかなければならない。日本の文化を守りつつ、外国の取り組みも学んでいく必要がある」と述べた。

 上野氏は教員や県議を経て、2010年参院選栃木選挙区で初当選。現在は党内最大派閥の安倍派に所属している。