星俊彦さん

 児童虐待などで家庭にいられず居場所を失った青少年の自立援助ホーム「星の家」(宇都宮市)を運営する認定NPO法人「青少年の自立を支える会」理事長の星俊彦(ほしとしひこ)さんが9日午前1時1分、病気のため茨城県古河市内の病院で亡くなった。69歳だった。自宅は宇都宮市駅前通り。

 通夜は15日午後6時から、告別式は16日午前11時から、ともに宇都宮市鶴田町1545の1、アルファクラブ宇都宮御苑で行われる。喪主は長男諒平(りょうへい)さん。

 星さんは元児童養護施設職員で、1997年に施設関係者ら有志とともに同会を結成。同年9月、義務教育を終え、児童養護施設などにいられず孤立した青少年を支える「星の家」を市内に開所した。

 長年、ホーム長を務めた星さんは、家族とともに青少年たちと共同生活し、これまでに200人以上に寄り添ってきた。自立援助ホームが児童福祉法に位置付けられる前から青少年を支え、県内の児童福祉をけん引。全国自立援助ホーム協議会の会長としても尽力した。

 2010年には社会的養護の当事者自助グループサロン「だいじ家」を立ち上げ、14年に里親と子どもが家族のように暮らすファミリーホーム「はなの家」、子どもの居場所「月の家」も開設した。献身的な支援活動が評価され、17年、同NPO法人は内閣総理大臣賞を受賞した。