台湾の代表的な夜市料理「肉圓(バーワン)」(680円)。豚肉のあんを、でんぷん粉を練った皮で包み、蒸したものだ。「アニメ『千と千尋(ちひろ)の神隠し』で千尋の父親が食べた料理といわれています」と台湾から来日して10年になる店長、方元君(ファンユエンチュン)さん(43)。
人生初となる肉圓を食べてみた。半透明の皮はプルッとしていて、見た目よりも食べ応えがある。あんの豚肉はジューシーで、一緒に練り込まれたタケノコのコリッとした歯応えがいい。
方さんが「自家製で本場の味」と胸を張るたれは、しっかりとした甘辛味。日本よりも甘口の台湾のしょうゆ、ケチャップ、トウバンジャンなどが使われ、ややピリ辛で食が進む。これは、父親が食べ過ぎたのもやむを得ないか…。
「台湾農活」は2月にオープンした。肉圓のほかにも「蛋餅(タンピン)(台湾玉子クレープ)」や「鍋貼(ゴーティ)(棒餃子(ギョーザ))」など台湾の庶民の味がメニューに並ぶ。また昼の時間帯はご飯類や麺類のランチメニューが提供される。客からは「台湾が懐かしい」という声も聞かれるという。台湾を身近に感じられる店だ。
◆メモ 宇都宮市江野町6の6三樹ビル3階▽営業時間 午前11時半~午後2時半(ラストオーダー2時)、午後6~11時(同10時)▽定休日 日、木曜▽(問)028・680・5519