ランチの一番人気は「白身魚の黒酢あんかけ」。鱈(たら)の上にはレンコンやカボチャ、ピーマンなど素揚げした野菜がたっぷり。琥珀(こはく)色のあんのまろやかな酸味とコクが、素材の味を引き立てる。ふかしたての赤飯と9種類の野菜が入ったけんちん汁にも、箸が止まらなくなった。
養魚場の一角にある古民家カフェ。一般社団法人「えがおの郷」が、地域交流やシルバー世代の働く場の提供を目的に昨年オープンした。ランチ限定の営業で、調理や接客を60~80歳代の約10人で切り盛りする。
ランチは1100円。油淋鶏(ユーリンチー)や天津飯など8種類からメインを選択し、日替わり総菜6点盛りが付く。けんちん汁とご飯、ドリンクはお替わり自由。ご飯は赤飯と白米が選べ、合盛りもある。甘さ控えめなあんこの白玉団子など、デザート(200円)も人気だ。
「みんな笑顔で毎日を過ごしてほしいと始めたカフェ。ゆっくりくつろいでほしい」と話す仲澤佳子(なかざわよしこ)代表(74)。築160年の店内を優しく吹き抜ける風が、猛暑で疲れた体に心地よい。優しい味と素朴な雰囲気に癒やされ、身も心も笑顔になった。
▼メモ 宇都宮市平出町679の1。午前11時半~午後1時半(ラストオーダー)。日、月曜定休。(問)028・688・0634。