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被爆者の写真を説明する庭田さん。カラー化の取り組みを「記憶の解凍」と呼んでいる=1日午後、広島市中区

被爆者の写真を説明する庭田さん。カラー化の取り組みを「記憶の解凍」と呼んでいる=1日午後、広島市中区

被爆者の写真を説明する庭田さん。カラー化の取り組みを「記憶の解凍」と呼んでいる=1日午後、広島市中区 被爆者の写真を説明する庭田さん。カラー化の取り組みを「記憶の解凍」と呼んでいる=1日午後、広島市中区

 原爆投下前の広島市民の家族写真を中心に、白黒写真のカラー化に取り組む同市出身、東京大教育学部4年の庭田杏珠(にわたあんじゅ)さん(21)が1日、国内ジャーナリスト研修「ヒロシマ講座」で講演した。庭田さんは、色づいた写真が「被爆者や親族らの思い出をよみがえらせる」と説明。同時に写真を通じて、何げない日常を奪う被爆の実相が浮かび上がるとも強調した。

 庭田さんは高校1年の夏、平和活動の中でアニメ映画「この世界の片隅に」の製作に協力した被爆者で、7月に他界した濱井徳三(はまいとくそう)さんと出会った。当時83歳だった濱井さんから家族4人を失った悲しみを聴き、白黒の家族写真の存在を知って、「カラー化すれば大好きな家族をより身近に感じてもらえる」と考えた。