文部科学省が4月に実施した「2023年度全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)で県教委は31日、調査対象の小学6年生と中学3年生の結果を発表した。おおむね全国平均並みの正答率だったが、小6の算数は出題形式が変わった2019年度以降、初めて全国を上回った。一方、4年ぶりに実施された中3の英語は全国平均に届かなかった。
県内公立の特別支援学校を含む小学校341校の1万5162人、中学校155校の1万4759人の結果を取りまとめた。
教科別の平均正答率は国語は小6が67%(全国67・2%)、中3が70%(同69・8%)。算数・数学はそれぞれ63%(同62・5%)、50%(同51・0%)だった。中3のみ実施した英語は44%(同45・6%)で全国を下回った。
都道府県別の教科別平均正答率は小数点以下を四捨五入した整数値のみの公表のため、全国と正確な比較はできないが、県教委は「全体的には全国平均と同程度」と分析している。
国語は小6、中3ともに「読むこと」の平均正答率が全国を上回った。小6の算数は「データの活用」や記述式の問題を中心に改善した。中3の数学は特に「数と式」が伸び悩み、全体に響いた。英語は「聞くこと」「読むこと」「書くこと」の平均正答率がいずれも全国を下回った。
県教委は「英語に関しては各項目ごとに課題がある。引き続き言語活動を充実していく必要がある」としている。