競泳男子50メートル自由形で力強い泳ぎを見せる佐野北の溝口=日環アリーナ栃木屋内水泳場

 栃木県中学総体は22日、宇都宮市の日環アリーナ栃木屋内水泳場ほかで競泳などが行われた。

 競泳は男子50メートル自由形で溝口舜大(みぞぐちしゅんた)(佐野北)が大会記録に0秒03と迫る24秒26の好タイムで初優勝。男子200メートルバタフライは鈴木大雅(すずきたいが)(陽南)が制した。同種目の川島大歩(かわしまとあ)(佐野南)は決勝で5位に終わったが、予選で標準記録をクリアしたため全国大会出場が決まった。

 競泳男子50メートル自由形の溝口舜大(みぞぐちしゅんた)(佐野北)はゴール後に電光掲示板を見上げ、にやり。タイム24秒26は大会記録にわずか0秒03届かないものの、自己ベスト(24秒75)を大きく更新する好記録。「良い泳ぎができて楽しかった。少し後になって『惜しい』って感情が湧いたけど」と充実感をにじませた。

種目転向  成長に充実感 溝口(佐野北)

 前半で勝負あった。完璧なタイミングでスタートを決めると、ダイナミックなストロークで一気に加速。中間地点で完全に抜け出した。

 前回大会は100メートル背泳ぎで県王者に輝いたが「関東、全国では上位争いできない」と痛感。クロールに活路を見いだし、昨秋から自由形に本格挑戦。すると面白いようにタイムが伸びた。今大会は「背泳ぎも出場するけど、こっちの方が自信はある」とすでに本職は自由形のようだ。

 より力強い泳ぎを追い求め、1カ月前から上半身を強化。建築家の父がリビングに作った懸垂バーで2日に1回のトレーニングを欠かさない。「水をかく力は明らかに変わった」と成果を実感。好タイムを残せた要因の一つだ。

 初めて全国標準記録も突破し、ついに憧れの「全中」へ。「気持ちで負けないことが大事。決勝進出を目指す」と目標を掲げた。全国で躍動なるか。種目転向の真価が試されるのはここからだ。