“雷都”と言われ、雷の多い栃木県。実は地形が大きく関わっています。県北部に山々がそびえ、南東に向かって斜面があります。上空に冷たい空気、地表近くに暖かく湿った空気があると、暖かい空気が山の斜面などで持ち上がって積乱雲ができ、雷が発生します。
黒い雲があり、「ゴロゴロ」という音が聞こえて冷たい風が吹いてきたら雷が迫ってきているサイン。できるだけ早く安全な建物に避難しましょう。
近ごろは台風や大雨によって川の水があふれたり、がけや山の斜面が崩れたりする災害が発生しています。2015年の関東東北豪雨では、積乱雲が列のように連なる「線状降水帯」が発生。記録的な大雨となり栃木市や鹿沼市、小山市などで5千軒以上が浸水被害を受けました。
19年には大型で強い台風19号が栃木県を直撃。佐野市や栃木市、宇都宮市など広い範囲で、住宅の全半壊5千棟以上、土砂崩れ112カ所など大きな被害が出ました。
積乱雲による強い上昇気流が発生することで激しい渦巻き・竜巻になることも。12年には真岡市や益子町などで900棟以上の建物が壊れる被害も出ました。天気予報をチェックし、事前に避難方法などを家族で考えておきましょう。