今年初の猛暑日となり空気が揺らいで見え、路面に現れた「逃げ水」=7日午後3時40分、佐野市高萩町

 県内は7日、高気圧の影響で気温が上昇し、県内14観測地点のうち佐野で36・3度、小山36・0度、宇都宮35・0度を記録し、最高気温が35度を超える猛暑日となった。県内の猛暑日は今年初めて。このほか県内の9観測地点が、最高気温が30度を超える真夏日となった。うだるような暑さの中、水遊びなどで涼む人の姿が各所で見られた。夏本番に向け、宇都宮地方気象台は熱中症などに注意を呼びかけている。

 同気象台によると、佐野の最高気温は午後3時42分に観測。金沢市などと並び全国10番目の暑さだった。

 佐野市内では日傘を差したり、タオルで汗を拭ったりする人々の姿が見られた。児童施設「佐野市こどもの国」では毎年恒例の水遊びイベントが同日始まり、涼を求めた親子連れでにぎわった。

 長男の陵裕(りょうゆう)ちゃん(1)と訪れた同市岩崎町、公務員久保島里恵(くぼしまりえ)さん(39)は「とても暑くて少し歩くだけで汗が噴き出る。水遊びで少し涼んで、子どもも楽しんだみたい」と話した。

 猛暑日となった小山市の中心市街地。日中は車の往来が激しかったものの、歩く人影はまばらだった。一方、JR小山駅西口の再開発ビル「ロブレ」5階の屋内遊び場「キッズランドおやま」は、午前中から親子連れでにぎわった。猛暑から逃れる形で、通常の平日に比べて総入場者は3割ほど多かったという。

 4歳の孫を連れて訪れた同市内の男性(68)は「この暑さでは外で遊ばせられない。ここでは猛暑や雨の日でものびのびと過ごせて助かる」と目を細めた。

 猛暑日に迫る34・8度まで気温が上がった大田原市内でも、公園の噴水で水遊びに夢中になる子どもたちの姿があった。長男栄人(えいと)ちゃん(5)と訪れた那須塩原市西三島6丁目、パート柳崎沙登子(やなぎざきさとこ)さん(39)は「気温は高くても風があってよかった。状況を見ながら外で遊ばせたい」と話した。

 同気象台によると、8日は曇りで日差しが弱まるため、全県的に暑さは和らぐ見込みという。