開設記念セレモニーでテープカットする出席者=5日午後、宇都宮市

 ベトナムのIT最大手「FPTソフトウェア」(ハノイ、ファム・ミン・トゥアン社長)の日本法人(東京都港区)は6日までに、宇都宮市内にソフトウェアの開発拠点「栃木イノベーションハブ」を開設した。国内の開発拠点は沖縄の2カ所、福岡に続いて4カ所目。栃木の拠点では、本県の主要産業である自動車や航空宇宙、医療機器などの企業向けにソフトウエアを提供する。

 日本法人「FPTジャパンホールディングス」は2005年に開設し、東京など全国計15カ所に営業拠点や開発センターを構えている。

 栃木イノベーションハブは宇都宮市東宿郷2丁目のビッグ・ビースクエアに5月に開設した。福田富一(ふくだとみかず)知事が、昨年12月のベトナムなどへの外遊の成果として拠点新設を発表していた。

 同拠点では、既に県内に拠点がある自動車関連などの複数の企業と取引しているという。現在、従業員は約30人で、2年後には300人に増やす方針。

 5日には宇都宮市内で新拠点の開設記念セレモニーが行われ、ファム社長や福田知事、佐藤栄一(さとうえいいち)市長ら約100人が出席した。

 ファム社長は10年間で自社の売り上げが10倍に成長したことに触れた上で、「栃木の成長率は2年で10倍を目指す。栃木に投資することを約束する」とあいさつした。

 福田知事は「ソリューションの提供などによって本県の産業のさらなる発展に貢献してもらえる」と期待した。