【鹿沼】山林火災の消火活動に貢献したとして、市消防団の小太刀昭(こだちあきら)団長はこのほど、粟野森林組合に感謝状を贈った。消防団長名義での感謝状贈呈は同消防団では初めて。
4月4日午後1時50分ごろ、久野の山林で発生した火災で、消防団員の同組合員延べ12人が消火活動に参加。現場は山の中腹から山頂付近まで燃え広がり、ホースやポンプなど消火器具を運ぶのも一苦労の状況だったという。
組合員たちは「山仕事」のノウハウを生かし、ダンプカーで器具を運んだほか、「ジェットシューター」と呼ばれる20キロ近い水のうを背負って急斜面を駆け上がり放水するなど率先して活動に当たった。火災は約22時間後に鎮火した。
小太刀団長は「数日かかってもおかしくない火災だった。山歩きに慣れた組合員のおかげで早期鎮火につながった」とたたえた。また消防団活動に対する職場の理解にも感謝した。
同組合の神山義一(かみやまよしいち)組合長(69)は「市民の安全を守るという我々の使命を果たせてよかった」と話した。
同組合は粟野地区を拠点に、主に山林で立木を伐採するなどの整備事業を担い、約630人の組合員のうち8人が消防団に所属している。