栃木県は28日までに、体重が2500グラム未満の低出生体重児を出産した母親や家族向けの手帳「とちぎリトルベビーハンドブック」を初めて発行した。“先輩ママ”や医療関係者のアドバイスなどを掲載。母子健康手帳とセットで使ってもらい、子育てに対する不安解消につなげてもらう。
低出生体重児の母親や家族は、子育てに不安を抱えるケースが多い。例えば母子手帳は発育曲線が身長40センチ、体重1キロからしか書き込めず、母親の気持ちが沈んでしまうこともあるため、県が当事者らの意見を聞いて作成を進めてきた。
ハンドブックの配布対象は(1)出生体重が1500グラム未満の子の家族(2)2500グラム未満の子の家族で希望する人-で、新生児集中治療室(NICU)がある病院や県内市町の窓口で配る。
退院後に想定されるスケジュールや問題、低出生体重児に愛情を注ぐ当事者家族のメッセージを掲載。発育曲線を書くグラフは身長20センチ、体重0キロから始まり、在宅医療ケアや赤ちゃんが「初めてできたこと」の記録欄なども設けた。
県に作成を要望し監修にも携わった当事者家族のサークル「にちにちらんらん」の小林恵(こばやしめぐみ)代表は、493グラムで生まれた長男が5歳になったことに触れ「成長とともに悩みも変わると思う。同じ境遇の親同士でつながるきっかけにもなれば」と話した。
母子手帳と同じA6判で全70ページ。2500部作製した。県ホームページでも閲覧できる。県こども政策課028・623・3064。

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