多くの歴史ファンが訪れた長福城跡発掘調査の現地説明会

 【小山】八幡町1丁目の長福城跡で27日、市が実施した発掘調査の現地説明会が行われた。市内外から多くの歴史ファンが訪れ、市文化振興課の職員の説明に熱心に耳を傾けていた。

 長福城は中世の小山氏の居城で、小山五城の一つとされる。本城である鷲(わし)城と祇園(ぎおん)城の中間に位置し、つなぎの役割を果たしたとみられる。

 昨年度の発掘調査で現存の土塁が15世紀以降に造られたことが分かったほか、土塁の下層に13世紀から14世紀にかけての武士の館か寺院とみられる遺構があることが確認された。堀に橋が架かっていたことを示す柱穴も見つかった。

 午前10時からの説明会には約60人が参加した。家族4人で訪れた、横倉、パート職員遠藤千恵子(えんどうちえこ)さん(45)は「地元にこれだけの規模の城跡があるのは知らなかったので、勉強になった」と話した。