前半4分、栃木SCのMF福森(中央)が敵陣でボールをキープする=フクダ電子アリーナ

 サッカーJ2第17節は21日、各地で11試合が行われ、栃木SCは千葉市のフクダ電子アリーナで千葉と戦い、0-1で競り負けた。

 攻守に良さを出せないないまま過ぎた90分間。スコア以上に栃木SCは完敗だった。10試合ぶり先発のFW大島康樹(おおしまこうき)は「ペースをつかまれ続け、負けるべくして負けた」と口調は重かった。

 強みとする守備は迫力を欠いた。「前から奪いにいく強度が高くなかった」と大島。前線3人の出足が重く、FW根本凌(ねもとりょう)も孤立。圧力が掛からなかった相手の中盤とDFに自由を与え、最終ラインの背後を狙う1本のパスから何度も危機を招いた。

 攻守の歯車は最後までかみ合わない。後半は交代選手を投入し、ボールを奪おうとする動きが機能し始めたが、33分に失点。DF岡崎亮平(おかざきりょうへい)はロングボールをはじき返せず、「相手をしっかりとつぶし、マイボールにしないといけなかった」と自らを責めた。

 シュート数は前半1本、後半2本。守勢を強いられ、白星は当然のように遠い。降格圏との勝ち点差は2。敵地で迎えた3連戦の最後で厳しい現実を突き付けられた。

 「変われるか、変われないか。ここがターニングポイント」。チームに奮起を促した時崎悠(ときさきゆう)監督。シーズンはまだ前半戦とはいえ、早くも正念場を迎えている。