箸で割るとスープがあふれる。王道の「原味(プレーン)」は幅広い層に人気だ

箸で割るとスープがあふれる。王道の「原味(プレーン)」は幅広い層に人気だ

 せいろに入れて待つこと4分。レンゲに載せて箸で割ると、あめ色のスープがジュワッ。やけどに気を付けながら頬張ると、もちもちの食感と優しい甘みが広がる。看板メニューの小籠包(1皿4粒入り)。1番人気は王道の「原味(プレーン)」(539円)だ。ジューシーだがさっぱり。何も付けず食べるのがお薦めだ。

 「餃子(ぎょーざ)の街で本格的な味を楽しめる。注文を受けてから手で包み、卓上で蒸すのは県内唯一」。全テーブルIHコンロ完備の店内で、落合美咲(おちあいみさき)店長(29)が力を込めた。

 皮は粉から手作り。餡(あん)には本県産の豚肉をベースに鶏がらを7時間煮込んだスープを使用する。こちらも自家製。メニューには「蟹黄醤(カニミソ)」(1089円)、「松露(トリュフ)」(同)など変わり種も並ぶ。

 JR宇都宮駅西口から徒歩数分。映画「千と千尋の神隠し」に登場しそうな店構えが目を引く。気分はさながら台湾旅行。写真に収める通行人も多いとか。

 2021年6月に開店した。コロナ禍で外食産業が苦しむ中、インスタグラムを活用し、口コミで支持を得てきた。アルコールメニューが豊富で、落合店長もお酒好き。「今年こそ、台湾ビールと小籠包で乾杯を」。夏本番が待ち遠しい。

 ◆メモ 宇都宮市駅前通り1の5の12▽営業時間 午後3~10時(金、土曜は午前0時)。小籠包がなくなり次第終了▽定休日 不定休▽(問)028・678・8868。