4月に着任したデジタル報道の現場には、面食らうことばかりだ。とにかく早い。公式ホームページ(HP)「SOON」のトップを飾るニュースのラインアップは、日に何度も変わるのが当たり前。部員たちは日々、そのスピードに食らいつこうと奮闘している。
着任早々、読者の知りたいタイミングに、適切な方法で発信する大切さを再認識したことがある。4日、下野市の新4号国道で発生したトラック同士の事故。主要幹線道路という場所を勘案し、いち早く速報記事と現場写真を配信すると、HPの閲覧数は一気に増加した。
十数年前の入社当初、捜査関係者から「1日早いだけのスクープに何の意味があるのか」とたしなめられたことを思い出す。紙媒体全盛の当時はうまく反論できなかったが、ウェブ時代は「早く、詳しく、正確に」というニーズに応える重要性を数字が立証している。今、読者が求めていることは何か。部員とともに答えを求め続けたい。