全商の検定試験で優秀な成績を収めた今春の卒業生

 全国商業高等学校協会(全商)主催の2022年度検定試験(全9種目)で、宇都宮商業高の今春卒業生のうち全9種目の1級合格者が12人となり、6年連続で全国最多となった。21年度に日本一だった3種目以上の合格は264人で全国2位、卒業生274人に占める割合は96・35%に上った。同校は「全種目1級合格者が10人以上いるのは本校だけ。学校と生徒が一丸となった成果です」と喜んでいる。

 検定試験は、種目別に珠算や簿記、情報処理、ビジネス文書英語などがある。22年度の同校の1級取得者は、全9種目が12人、8種目21人、7種目34人、6種目38人、5種目75人、4種目46人、3種目38人。

 全種目で1級を取得したのは全国でわずか70人。同校の12人は1校当たりの取得者として最多となった。

 同校は資格取得に力を入れており、05年度に全学年で7限授業を行う独自制度を導入。検定の種類などに応じて生徒をグループ分けし、教諭がマンツーマンに近いきめ細かな指導に取り組んでいる。

 軽部茂(かるべしげる)学年主任は「生徒は、入学前から検定試験に臨むモチベーションが高く、検定の勉強に関して指導体制が確立しています」と話す。

 9種目を制覇し、今春、同志社大商学部に進学した小口真歩(こぐちまほ)さん(18)は「先生のサポートが厚く、生徒も目標が高い。良い環境で勉強ができます。将来は国際的に活躍できる会計士を目指したい」と話した。