県議選の立候補予定者

 第20回統一地方選の前半戦となる栃木県議選は31日、告示される。下野新聞社の29日までの取材では、定数50に対し、67人が立候補の意思を明確にしている。16選挙区中、12選挙区で選挙戦が確実とみられる。各党は次期衆院選に向けた基盤固めや栃木県での党勢拡大の機会と位置付けており、各候補は人口減少対策や新型コロナウイルス禍からの地域経済再生などを争点に論戦に臨む。投開票は4月9日。

 立候補予定者の内訳は現職42人、元職3人、新人22人。政党別は自民32人、立憲民主5人、公明3人、共産1人、日本維新の会1人、参政1人、無所属24人。64人が立候補し10選挙区で選挙戦となった前回を上回る規模となる。

 激戦が予想される選挙区のうち、県内で最も定数が多い宇都宮市・上三川町(定数13)では、維新と参政が初議席を狙う。小山市・野木町(同5)では計8人が議席を争う。前回と同じ顔ぶれで戦う鹿沼市(同3)や、2議席を4人で争うさくら市・塩谷郡、保守系候補の一騎打ちとなりそうな那須烏山市・那珂川町(同1)なども、勝敗の行方が注視される。

 無投票となる可能性が高いのは日光市、真岡市、芳賀郡、壬生町の4選挙区。

 次期衆院選を控え、「保守王国」の栃木県で自民が国政同様に1強を維持・拡大できるのか、立民などの野党が風穴を開けるのか、新規政党が議席を獲得できるのかが注目される。

 一方、県議選の投票率は低下が続いている。東日本大震災直後の2011年は初めて50%を割り、15年は44.14、19年は40.44%と下降の一途をたどっている。栃木県誕生150年の節目に行われる県議選で、有権者の関心がどこまで高まるかも焦点の一つとなる。