第95回選抜高校野球大会第10日は29日、甲子園球場で準々決勝4試合を行い、作新学院(6年ぶり11度目)は山梨学院(2年連続6度目)に3-12で敗れた。元巨人の江川卓(えがわすぐる)さんを擁して快進撃を見せた1973年以来50年ぶりの準決勝進出はならなかった。
作新学院は先発の川又楓(かわまたかえで)が制球に苦しみ、二回に二塁打2本を打たれ先制点を与えた。三回も調子が上がらず、2安打と5四死球で3つの押し出しを含む7点を失った。さらに四回、2番手の市川春之介(いちかわしゅんのすけ)が三塁打2本など3安打を浴びて2点を追加された。
六回から登板した3番手の福冨竜世(ふくとみりゅうせい)は2回無失点と好投。しかし四番手の磯圭太(いそけいた)が八回に4安打を浴びて2点を許した。
打線は四回先頭の高森風我(たかもりふうが)の遊撃内野安打を足がかりに、2死二塁から斎藤綾介(さいとうりょうすけ)の中前適時打で1点。六回には1死走者なしで高森が左越え本塁打を放った。八回には先頭の上野飛馬(うえのひゅうま)の右前打を皮切りに2死二塁から高森がこの日自身3安打目の右前適時打でさらに1点を返した。
しかし、3回戦までの猛打は鳴りを潜め、抜群の制球と安定感を誇る山梨学院のエース林謙吾(はやしけんご)から八回まで6安打で3点を奪うのが精いっぱい。序盤の大量失点をはね返すことができなかった。