アルペンスキーの第35回全国高校選抜大会第2日は9日、長野県の志賀高原ジャイアントスキー場で男女の大回転(2回)を行い、男子の横尾錬(よこおれん)(足利大付)が1分40秒74で初優勝し、8日のスーパー大回転に続いて2冠に輝いた。同種目での県勢の優勝は4年ぶり。
標高差260メートルのコースに128人が出場した男子の1回目で横尾は10番目に出走。序盤の緩斜面を攻めて48秒57の1位で折り返すと、2回目は雪面の状況が悪化した30番目の出走だったが、冷静に旗門を通過し52秒17のトップタイムで滑り切った。
このほか県勢は女子大回転で大西美琴(おおにしみこと)(足利大付)が準優勝を飾った。横尾は最終日の10日に回転に出場する予定で3冠を狙う。
雪面の状況に柔軟対応 横尾錬
8日のスーパー大回転に続き横尾錬(足利大付)は大回転でも圧巻の滑り。「2冠は意識していたので、ほっとしています」と静かに喜びをかみ締めた。
長野県出身の横尾にとって、小学生時代から滑り慣れたコース。1回目は序盤の緩斜面で加速するため果敢に攻めた。気温が上昇して水分の多い雪面になった2回目は攻めるだけでなく柔軟に対応。「雪面に残っていたラインになるべく合わせた」と冷静にスキーを滑らせ2回とも1位と実力をしっかりと発揮した。
残る回転にも意欲十分だ。「ミスが減ってきて調子はいい。3冠を狙いたい」と力を込めた。