車両後部を焼損した消防車(那須地区消防本部提供)

 昨年12月に那須地区消防本部大田原消防署の車庫内で新車の消防車1台を焼いた火災で、同消防本部は16日、車体内部のヒーター機能付き水槽の空だきが出火原因だったと発表した。

 火災は12月25日午前3時45分ごろに発生し、通常の消火活動が難しい現場にも対応した「化学消防ポンプ車」の樹脂製の水槽やポンプなどがある車両後部を激しく焼損した。

 同消防本部によると、車両のヒーター機能は外部電源に接続すると自動で作動する仕組み。同21日に納車されたばかりで三つある水槽はすべて空だったが、勤務職員が24日午後5時に点検した際、他の車両と同様に電源に接続したという。

 現在、車両は修理中。修理代は保険金で賄う予定だが、過失の程度などにより関係職員の処分も検討している。同消防本部は「事故防止体制の強化や職員の教養と技術管理を徹底し、信頼回復に全力で取り組みたい」としている。