市庁舎の南玄関前にある小山評定跡の記念碑

ヨシ灯りがともされた御殿広場

城山公園東側に残る土塁について説明する大島さん

おやま史跡めぐり

市庁舎の南玄関前にある小山評定跡の記念碑 ヨシ灯りがともされた御殿広場 城山公園東側に残る土塁について説明する大島さん おやま史跡めぐり

 【小山】ボランティアガイド団体「いいとこ教え隊おやま」は今月、スマートフォンアプリを使ったスタンプラリー「おやま史跡めぐり」を始めた。市中心部にある徳川家康(とくがわいえやす)ゆかりの史跡「小山評定跡」「小山御殿跡」「祇園城跡」の三つを巡る内容だ。来年のNHK大河ドラマの題材が家康に決まった中、同隊の代表大島満雄(おおしまみつお)さん(83)の案内を受け、記者が3カ所を巡り、小山の歴史について学んだ。

 まずは、現在の市役所の近くであったとされる小山評定の跡に足を運んだ。市庁舎の南玄関前に記念碑が立っている。

 小山評定は家康が1600年7月、上杉景勝(うえすぎかげかつ)討伐のため会津へ向かう中で小山を本陣とした際、石田三成(いしだみつなり)の挙兵の報が入り、諸将と「このまま上杉を討つべきか、反転西上して石田を討つべきか」をただした軍議。

 こうして家康らの東軍は西上し、同年9月の関ケ原の戦いで勝利を収めた。大島さんは「この地が江戸幕府の始まりと言ってもいい」と、熱心に解説してくれた。歴史上の重要な舞台が身近にあり、高名な武将が小山へ足を運んでいたことに驚いた。記念碑には小山評定の由来が記されている。

   ◇    ◇

 続いて向かったのは市庁舎北側の芝生広場「御殿広場」。小山御殿の跡で、土塁に囲まれた南北約100メートル、東西約60メートルの敷地に徳川歴代将軍が泊まる建物があったという。