佐藤さんの遺影と一緒に記念写真を撮る大田原市湯津上中の同級生=3日午前、那須野が原ハーモニーホール

 3日に開かれた大田原市はたちの集いで、那須雪崩事故で犠牲になった同市狭原、佐藤宏祐(さとうこうすけ)さん=当時(16)=の小中学校の同級生が、宏祐さんの遺影と共に出席した。記念写真に一緒に収まった同級生らは、「宏祐君と出席した感じです」。式典後、母校の湯津上小でタイムカプセルを開け、二十歳の自分宛てに書いた宏祐さんの手紙などを家族に届けた。

 湯津上小、湯津上中、大田原高と一緒だった大学生益子拳(ましこちから)さん(20)は12月29日、宏祐さん宅を訪ね、父政充(まさみつ)さん(51)に「朝、迎えに来ます」と、遺影を持っていきたい旨を伝えた。

 同校山岳部員でもあり、「最期の日もずっとそばにいた。1、2メートルの所にいて、自分もしばらく埋まっていたが、たまたま助かった。宏祐君を忘れていないと伝えたかったし、一緒に式に出たかった」と明かす。

 式典には2階席で遺影と共に出席。出身中学別の記念撮影の際には「そろそろ行くか」と声を掛け、遺影を持って整列、写真に収まった。「普通に友達と来た感じです」と振り返った。

 カプセル開封には同級生12人と6年時の担任千葉将平(ちばしょうへい)教諭も参加。箱からは学習プリントや手紙などが出てきた。宏祐さんは大好きなガンダムのプラモデルを入れていた。

 その後、中学の同級生も含め18人で訪問。プラモデルと宏祐さんの手紙を政充さんに渡した。開封のために集合を呼び掛けた専門学校生深澤嘉宣(ふかさわよしのぶ)さん(20)は「宏祐君も一緒にいた感じなので、久しぶりに皆そろって、思い出もよみがえった」と話す。

 宏祐さんの手紙には「元気かい?ガンプラは作っているかい」などと書かれていた。「成人式に宏祐がいないので沈んだ気持ちでいた。益子君が宏祐を連れて行ってくれるというので、忘れないでいてくれるのがうれしくて…」。政充さんは声を詰まらせながら、続けた。「コロナに気をつけて頑張って。命を大切にしてください。ありがとうございました」

 政充さんら家族は成人式のお祝いに、花一輪と宏祐さんが好きだったお菓子を同級生にプレゼントした。