さらなる進化のための試練だったと言える日が来るはずだ。前半戦最後の2試合、今井達也(いまいたつや)はいずれもクオリティースタート(6回以上で自責点3以下)を達成しながら敗戦投手となった。
交流戦明けの「開幕投手」を任された6月28日のオリックス戦。同級生の山本由伸(やまもとよしのぶ)と投手戦を演じたが、8回自責点1で苦杯をなめた。
今月5日のロッテ戦は序盤から果敢に内角を攻め、7回3分の1を投げ勝利投手の権利を持って降板したが、後を受けた投手が逆転を許して白星に恵まれなかった。
前半戦を「勝ちきれない試合があった。自分で貯金をつくることができなかった」と振り返る。それでも「遅いカーブを交えるなど打者の雰囲気を見ながら配球や組み立てを考えられるようになった」と自信ものぞかせた。
西武では2017年から、旬の選手をピックアップした日程ポスターを月ごとに球場や西武沿線で張り出している。
7月は今井。ポスターに踊る「突破するシンデレラボーイ」の文字のごとく、後半戦はパ・リーグのエース投手にも投げ勝つ背番号11に期待がかかる。
「前半戦は一度ローテーションを飛ばしてしまった。後半戦はしっかりローテーションを守り、1試合、1試合仕事をしていきたい」。意気込みを語る目には強い決意がにじんだ。