新聞には読者の意見を掲載(けいさい)する投書欄(らん)があります。下野新聞は総合面に「読者登壇(どくしゃとうだん)」というコーナーを設け、毎回5人の意見を載(の)せています。中高校生の意見は「10代の声」として採り上げています。
投書は短い文章(下野新聞の場合は340字)の中に事実と意見を書くのが基本ですから、比較的(ひかくてき)とっつきやすい学習です。ニュースを素材(そざい)にすれば、生徒が社会に関心を持つようになります。また自分の意見を持つようになるほか、他人の生き方や考え方を学べる格好(かっこう)の教材と言えます。
テーマは自由です。過去に掲載された投書についての意見でもいいのです。まず段落構成を考えます。多くが3段落からなっており、序論(じょろん)(ニュースや事象について自分がどう感じたか)、本論(その根拠)、結論(自分が訴えたいこと)などのように組み立てれば、読む人にも分かりやすい文章になるでしょう。1文が長くならないように、主語と述語のねじれがないように気をつけましょう。
県内でも選択(せんたく)国語などの授業で採用する中学校が増えてきました。「子どもの視野(しや)が広がり、世の中の出来事に興味(きょうみ)を持つようになった」。指導教師(しどうきょうし)からはこうした成果の声が聞かれます。