県は15日までに、農村活性化へ向けて、市街化調整区域の開発許可基準を改正することを決めた。農場に販売スペースなどの建物を整備し、観光農園や農村レストランといった都市農村交流施設とすることが可能になる。集落のコミュニティー維持のため、区域区分後に宅地となり、現在は人が住んでいない土地に住宅を建てやすくする規制緩和も行う。全国的にも珍しい改正といい、市街化調整区域のある市町のうち宇都宮を除く12市町で来年4月から運用する。

 県都市計画課によると、市街化調整区域は無計画な開発を防ぎ、効率的な都市整備を行うため、建築や用途変更を制限している。県内では宇都宮、足利、栃木、佐野、鹿沼、小山、真岡、下野、上三川、芳賀、壬生、野木、高根沢の13市町に定められている。

 これまでは農産物直売所などに限って立地を認めてきたが、改正により観光農園や農村レストラン、農産物加工体験施設などのより幅広い機能を持つ都市農村交流施設も認める。

 申請できるのは農業者やその所属団体など。事業内容は当該調整区域内で生産した農産物を利用し、農村活性化に資することなどを条件とした。

 県は売り上げが好調な都市農村交流施設への誘客を促進しており、都市計画でも歩調を合わせる。イチゴ「あまおう」の生産地である福岡市では既に同様の基準が整備されており、県内生産者からも改正を求める声が多かったという。

 調整区域内の集落では、1970年代の区域決定前からの宅地でなければ、更地でも容易に住宅を建築できなかった。だが集落外からの移住を促進するため、区域決定後に宅地となった土地でも、一定の条件を満たせば住宅を建てることを可能とした。

 観光振興のため、地元の観光資源とすることを条件に、古民家などの建築物を宿泊施設や飲食店などに用途変更することも新たに認める。同課は「地域の実情に応じ、地域再生に向けた取り組みを支援していく」としている。