【栃木】お年寄りから環境に優しい戦前の暮らしぶりを学び、持続可能なライフスタイルを目指そう-。市は今月から、10歳前後の小学生が90歳前後の人から話を聞く「あわせて100歳ヒアリング事業」に取り組む。暮らしの知恵や伝承されている地域らしさを再発見し、行政施策に反映させる。市によると、この取り組みは全国で10例目という。

 核家族化の進行で多世代間交流が困難となる中、小学生がお年寄りの生の声を聞く機会を持つことで、暮らしの知恵や戦争体験などの伝承につなげることが狙い。お年寄りの生きがいづくりや敬老意識の醸成にもつなげるほか、新たなライフスタイルの創造も目指すという。

 全国では秋田市などで同様の事業が展開され、企業が新たな事業を立ち上げる際のヒントにしている。小学校と連携した取り組みは、初の試みという。

 市は今月、20~30代の市職員を中心に15人程度の庁内プロジェクトチームを設置。地域性や男女比などを考慮し、30人程度のお年寄りを選出する。8月から11月にかけ、小学生と市職員がヒアリングを行い、内容は議事録や映像などで記録する。大平中央小や大宮南小、赤麻小などの5、6年生が参加する予定だ。

 その成果を踏まえ来年1月以降、自然との共生や循環型社会の構築などに向けた施策への反映を検討する。記録はライブラリ化し、情報共有にも努める。

 この事業の事務局を担当する市総合政策課は「先人の知恵を学ぶことで、持続可能な自治体に向けたヒントも得られるのではないか」と期待している。