トラクターで畑を耕す高城さん

 【那須烏山】横浜市出身で2017年に市に移住した高城和男(たかぎかずお)さん(37)が、4月から小木須で就農し、耕作放棄地を利用して有機野菜づくりに励んでいる。農村暮らしを体験する農家民泊の受け入れを目指すほか、狩猟免許も取得する予定。自動車部品の設計から農業に転身した高城さんは、「観光客に里山の良さを伝えたい」と意気込んでいる。

 高城さんは横浜高、法政大工学部を卒業後、県内外の自動車メーカーなどに勤め、約10年間部品設計に携わった。

 その後「里山で農業をやりたい」と考え、17年4月に有機農業の担い手や就農者の育成などに取り組む中山の帰農志塾(きのうしじゅく)に入った。2年間の研修で有機農業の基礎を学び、今年4月に独立した。市内に残って就農するのは珍しいという。

 知人を通じて農地と空き家を借り、現在は約90アールの畑でジャガイモやタマネギ、ニンジン、ダイコンなど10種類以上の野菜を栽培している。「耕作放棄地からのスタートのため、なかなかうまく育ってくれない」と話し、試行錯誤しながら種まきや除草に励む。

 来年の東京五輪・パラリンピックを控え、高城さんには「那須烏山市の里山に外国人観光客を呼びたい」との強い思いがある。「観光客と一緒に野菜を収穫し、ご飯を食べ、日本の里山の良さを全力で伝えたい」と夢を語る。

 収穫した野菜は直売所や道の駅などで販売する予定。農家民泊の申請に向け準備を進めており、来春からの受け入れを目指す。宿泊者にお土産として野菜を提供したり、狩猟免許を取ってイノシシ肉を提供したりすることも検討している。