【号外】「象徴の責務果たす」 天皇陛下が初のお言葉

 天皇陛下は1日、皇后さまと共に皇居・宮殿「松の間」で、国事行為の「即位後朝見(ちょうけん)の儀」に臨み「憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓う」と、天皇として最初のお言葉を述べられた。

 即位後朝見の儀には、安倍晋三首相ら三権の長をはじめ都道府県の知事や議長、市町村長の各代表らが参列。皇嗣(こうし)秋篠宮ご夫妻ら女性も含めた成年皇族も同席した。

 陛下は「自己の研鑽(けんさん)に励むとともに、常に国民を思い、国民に寄り添う」と決意を誓った。

 朝見の儀に先立ち、陛下は松の間で国事行為の「剣璽(けんじ)等承継の儀」に臨んだ。即位後初めての儀式で、陛下は皇位のしるしとされる「三種の神器」のうち剣と璽(じ)(勾玉(まがたま))を、国の印章の「国璽(こくじ)」と天皇の印の「御璽(ぎょじ)」とともに受け継いだ。皇位継承資格を有する男性皇族のみが参列し、前例に倣って女性皇族は同席しなかった。

 剣璽について、政府は皇室経済法の「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」との見解を示し、宗教性を否定している。

 現行憲法や皇室典範には即位に伴う儀式の詳細な規定はなく、政府はいずれの儀式も平成への代替わりの例を踏襲した。

 両儀式には、未成年皇族は儀式全般に出席しないとの慣例で秋篠宮家の長男悠仁さまは同席せず、退位した上皇さまも加わらなかった。

 福田富一(ふくだとみかず)知事の話 県民を代表して心からお祝いを申し上げる。令和の時代が希望に満ちた明るい時代となることを期待している。県としても、県民一人一人が夢や希望を持ち、それぞれの可能性を大きく開花させることができるよう、しっかりと取り組んでいく。

天皇陛下、水問題研究がライフワーク 皇后さまは元外交官

 1日に即位された天皇陛下は上皇ご夫妻の長男で現在59歳。日本山岳会に所属する登山家で、住まいがある東京・元赤坂の赤坂御用地内のランニングが日課だ。「水問題」の研究をライフワークとし、米ニューヨークの国連本部で開かれた「水と災害に関する特別会合」で基調講演したことがある。

 皇族とゆかりが深い学習院初、中、高等科を経て、学習院大文学部史学科へ進み、中世の水上交通史を学んだ。英国オックスフォード大に2年余り留学した経験もある。

 皇后となった雅子さま(55)との出会いは26歳のとき。思いを寄せ続け、1993年6月に結婚した。

 皇后さまは外交官の家庭に生まれ、幼い頃から海外で暮らした。語学が堪能で、米ハーバード大では経済学を学んだ。87年4月に外務省に入省。結婚後、中東などを陛下と共に訪問し、外交官として積んだキャリアは国際親善の舞台で生かされた。

 2003年末から長期療養に入り、適応障害と診断された。最近は行事に出席する機会も増えている。

 長女愛子さま(17)は学習院女子高等科の3年生。スキーが得意で、チェロも演奏する。

即位の儀式

 天皇の皇位継承に伴う一連の儀式で、皇室典範は「即位の礼を行う」と定める。新天皇陛下が皇太子から即位された1日に、「三種の神器」などを受け継ぐ「剣璽(けんじ)等承継の儀」、三権の長らに即位を告げる「即位後朝見の儀」を実施。10月22日に国内外の賓客を招く中心儀式「即位礼正殿の儀」、国民の祝福を受けるパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」がある。賓客と食事を共にする「饗宴(きょうえん)の儀」も10月22日から4回に分けて開催。いずれも国事行為とする。このほか、即位した天皇が初めて執り行う「新嘗祭(にいなめさい)」を指す宮中祭祀(さいし)「大嘗祭(だいじょうさい)」が11月14、15日に予定されている。

三種の神器

 皇祖神とされる天照大神(あまてらすおおみかみ)が、孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に授けたと伝えられる八咫鏡(やたのかがみ)、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)(草薙剣(くさなぎのつるぎ))、八坂瓊曲玉(やさかにのまがたま)(勾玉(まがたま))の総称。いずれも神話に基づき、天皇の私有物として、皇位とともに継承される。鏡の本体は伊勢神宮の内宮(ないくう)(三重県伊勢市)、剣の本体は熱田神宮(名古屋市)に安置されている。勾玉(璽(じ))の本体は、複製の剣と一緒に皇居・御所「剣璽(けんじ)の間」にあり、「剣璽等承継の儀」で御璽(ぎょじ)(天皇の印章)や国璽(こくじ)(国の印章)と共に引き継がれる。複製の鏡は皇居・宮中三殿の賢所(かしこどころ)にある。形状はいずれも不明。


【号外】「象徴の責務果たす」 天皇陛下が初のお言葉=表面(2019年5月1日)
【号外】「象徴の責務果たす」 天皇陛下が初のお言葉=裏面(2019年5月1日)