足利市五十部(よべ)町の足利赤十字病院は、放射線をより正確に腫瘍に照射できる高精度放射線治療装置「OXRAY(オクスレイ)」を導入し、このほど運用を開始した。導入は国内で11例目、東日本では国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)に続き2例目という。
オクスレイは放射線の照射口と装置の土台部分がそれぞれ別に回転する2軸回転を採用。1軸だった従来機に比べ、多様な照射軌道が選択できるようになった。腫瘍への照射の集中性が高まり、腫瘍周辺の正常な部位への不必要な照射を抑えられるという。
照射のぶれや向きを補正するジンバル機構も搭載。治療中、呼吸により常に位置が動く腫瘍に対し、動きを追尾した照射ができる。
これらの機能により、複雑な形状のがんなど、あらゆる腫瘍に対して高精度な治療が可能になった。患者は寝台で横になっているだけで治療を受けることができ、患者の負担軽減、治療効率の向上も見込めるという。
オクスレイは日立ハイテクと京都大医学部付属病院が共同開発し、2023年7月に販売を開始した。放射線治療装置の製造から国内メーカーの撤退が相次ぎ海外産が増える中、装置の改良やメンテナンスなどについてメーカーと密に連携できるよう、国産を選んだという。
足利赤十字病院放射線治療科の川口修(かわぐちおさむ)部長は「オクスレイはこれまでより多くの場面で役に立つ。幅広いニーズに対して適切な治療を提供できるよう、努力していく」と話した。
オクスレイは保険適用の対象。別の病院で治療中の患者が治療を希望する場合は主治医からの紹介状のほか、足利赤十字病院の医師による診断が必要となる。
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