県が2019年度、東京圏から本県へ移住を促す「とちぎWORKWORK(わくわく)就職促進プロジェクト事業」に新たに取り組む方針を固めたことが、29日までに分かった。移住者と県内中小企業とのマッチングを図って就業につなげ、企業側の人手不足改善も目指す。19年度の移住者数は120人を想定し、19年度一般会計当初予算案に約1億1600万円を盛り込む。

 同事業は、東京一極集中を是正しながら、地方の労働力不足を補う国の枠組みを活用して実施する。地方自治体が主体となって取り組み、国は、6年間で6万人の移住を見込む。

 移住対象者は、東京23区在住者や、埼玉、千葉、神奈川を含む4都県の東京圏から東京23区に通勤している人。県がマッチング支援する中小企業などに就業した場合、移住者には国と県、市町村の負担で最大100万円が支給される。

 マッチングに当たって県はウェブサイトを開設し、人材を求める企業を募って掲載する。他県も同様の事業に取り組む中、移住検討者へ本県企業の魅力が伝わるようにするためには、企業側の情報発信スキルが求められることから、企業向けセミナーも開いてスキル向上を支援する。

 同事業では、人手不足改善へ、現在、職に就いていない女性や高齢者の就業も支援する。母親サークルや老人クラブで、就労意欲を喚起するセミナーを開く。女性や高齢者も働きやすい職場づくりに取り組んでもらうための企業向けセミナーも開催する。ハローワークなど既存の仕組みも活用し、マッチングを進める。

 県内企業にとって人手不足は深刻で、民間調査会社が昨秋行った調査では、正社員不足と答えた企業が約6割となり、06年の調査開始以来初めて5割を超え、過去最多となった。